〇初めに
「#つい無言でガッツポーズ取ってしまった写真」 というタグがあり、自分の写真の振り返りも兼ねてそれぞれの撮影時の状況や想いを記してみます。
今回は、一人ボッチ撮影前編として4点あげてみます。各タイトルをクリックすると当該の記事へ移動します。
1)祇園祭の京都を行く「サンライズ瀬戸・出雲
このころの京都駅は、祇園祭が始まるとこうして烏丸中央改札口の上に各鉾名が記された提灯が飾られていました。この飾りつけと毎夜人知れず通過していく「サンライズ瀬戸・出雲」とを組み合わせて撮りたく、何度かチャンレンジしてようやく撮れた一枚です。今この提灯は西口改札口向かいの西口広場に飾られることになり、この光景も過去のものとなりました。
2) 特急「やくも」と一畑電車「スーパーライナー」との並走
昔から出雲市駅の東側は一畑電車と並走しており、すれ違いや並走がみられる場所です。ただ、ダイヤ上は並走すると見えても、実際は15秒単位の中で大きな開きがあって実際には全然並走しないことがほとんどです。そのような状況で、何度かトライしてようやく仕留めた1枚です。いつもの立ち位置で独りぼっちな中、ファインダー上で両列車が迫ってくる瞬間は、思わず「来い、来い、来い!!」と口に出してしまったほどでした。
3) 寝台特急「北陸」、東十条駅付近での日の出前走行写真
廃止が目前となっていた2010年1月。すでに日の出前の走行時間帯となっており撮影は困難でした。当時は、デジタル1眼レフ機の高感度画質に難があり、高速シャッターを選択を躊躇して撮影していない撮り鉄が多数でした。
今でこそ各社デジタルカメラの高感度画質向上で、撮り鉄界隈でも積極的に夜間走行写真がアップされてますが、当時は35mm版であっても各社とも高感度の画質に難があるのと、現像ソフトのノイズ処理も過渡期であって、取り組んでいた人は非常に少なかったです。積極的だったのは、水上付近の積雪を利用して流し撮りで仕留めていた人ぐらい。とすると、自分は夜間の走行写真を「止め絵」で仕留めることが目標となりました。またノイズのひどさは、将来の現像ソフト向上に期待して現時点でのハード面での最高画質でとにかく記録しておくことが重要とも、このころすでに考えておりました。この考えは昨年発売された「DxO PureRAW」でようやく実現され、自分の先見性を褒めたいところです。
また機材の問題と別で、ハイビームで走行することが多くヘッドライトでやられてしまうことや、早朝時間帯といえ、反対列車や並走する京浜東北線にかぶられる可能性が高く、結果として、ハイビームで撮り切れなかった写真が多数となりました。
その中、この日も一人で立ち位置で待っていると下りの185系が通過した直後(この画像の後ろに写っているのがそれ)にロービームで「北陸」が通過。撮影後のPCでの画像確認で思わずガッツポーズをとった一枚となりました。
4) 寝台特急「あけぼの」、北浦和ストレート超望遠構図
北浦和~南浦和の直線は昔から撮影されている場所で、定番構図は右カーブに入ったあたりがよく知られてます。ある時、その向こうの直線区間で撮れるのでは?と思い立ち、実際にロケハンしてみると、同じ立ち位置で、350mmレンズでかつ自分は4/3フォーマットであることの前提であるものの、35mm版換算で700mmで狙えることが判明。今でこそ、APS-Cや35mm版における廉価レンズの普及とクロップ処理で超望遠構図で狙う撮り鉄が増えてますが、この当時はそうしたことを駆使する撮り鉄はいませんでした。
その上で、夏至前後であればビルの隙間から差す朝日でカマの面が狙えるとわかりチャレンジ。しかし6時過ぎにも関わらず、並走する京浜東北線は5分おきで上下通過するため、この「あけぼの」は定時であれば高い確率で東京方面列車と並走し、そうでなかったとしても大宮方面の列車が構図手前を横切るために、非常に難易度が高い構図でした。
当時は週末晴れ予報であれば、撮り鉄多数の蕨S字を選択せずにこの場所での撮影を優先で何度かトライ。梅雨時期とも重なるために実質撮影機会はわずか。何回か目に、たまたま何かの理由で20分程度遅れできた「あけぼの」が、京浜東北の列車がいないわずか1分足らずの間に通過し、仕留めることができた1枚でした。
〇終わりに
今回は「一人ぼっち撮影前編」として、4枚上げました。いずれの作品も、所謂「定番撮影地の定番構図」に囚われない「自分が撮りたい絵」として、また他の誰もが「撮らなかった」写真と思ってます(もしかするとネットには上げてないけど撮影した人はいるかもですが)。次回は、「一人ぼっち撮影後編」として紹介したいと思います。またそれとは別で、「定番撮影地の定番構図」含めたネタもの系も紹介する予定です。