大社線が現役であった頃、多数の初詣臨が各方面から運転されておりました。大社駅が出雲大社から離れていたこともあって、参拝に訪れた団体客を乗せた送迎バスが多数発着しておりました。出雲大社の参拝を終え、出発地へと戻る専用列車の出発までの一連の様子を、当時を振り返りながらご紹介します。
OM-2+Zuiko50mm/f1.4 大社駅 大社線
1枚目。参拝を終えた団体客がバスに乗ってやってきました。お土産を片手に次々と降車して駅舎へ向かいます。後ろに見えるバスはいすゞのスーパークルーザーと三菱ふそうのエアロクィーンでしょうか。一畑バスって昔も今もいすゞと三菱2社採用と記憶してます(数年前に初めて日野車が採用されたようですが)。
OM-2+Zuiko50mm/f1.4 大社駅 大社線
2枚目。臨時改札口を通過して、3番線に停車中の列車に向かう団体客。大社駅の2番線と3番線は普段使用しないため、構内踏切がありません。従って、2番、3番線ホームへ向かうには、一時的にホームのステップがある部分の蓋を開いて、階段を開放して横断してもらってます。
OM-2+Zuiko50mm/f1.4 大社駅 大社線
3枚目。帰途の列車内での宴会対応のために、日本酒が積み込まれます。ラベルから松江市にある李白酒造の「李白」のようです。
4枚目。こちらはお茶の準備です。現在と異なり、ペットボトルのお茶がない時代です。こうしたボトルに入れて対応していたようです。
OM-2+Zuiko50mm/f1.4 大社駅 大社線
5枚目。出発前のひと時。バスガイドさんとの語らい。今となっては窓が開く車両はほとんどないので、こうした光景も珍しいものになりました。窓際に並べられた飲み物の数々。350mm缶がまだ存在してない、また洋酒もサントリーのオールドが全盛の頃なのが時代を感じさせます。
OM-2+Zuiko50mm/f1.4 大社駅 大社線
6枚目。出発です。バスガイドさん、運転手さん共々ホームでお見送りです。ほろ酔い気分でこうしたノリでさよならの挨拶は、いつの時代も変わらない光景かと思います。
こうして廃線となる1990年3月の2か月前である正月~2月上旬まで、こうした光景が大社駅では日常でした。30年の時を経て振り返ると、あの頃の大社線は最後まで活気があって熱い路線で、ホント当時も今もなぜ廃止したのか疑問であります。